萩
草冠に秋と書いて「萩」。万葉集には梅より
多くの歌が詠まれている。牧野富太郎は萩を
国字と考えていたそうだが、中国にも萩の漢
字はあるが、キク科のヤマハハコをさす。「は
ぎ」という訓読みは日本独自の言葉だそうだ。
萩を見ると義父を思い出す。梨木神社の
萩まつりに俳句を投句して金賞を頂き、しば
らくの間飾ってあったらしい。義父は若い頃
から俳句をはじめ、「ホトトギス」と「九年母」
に投句していた。九十歳を超えても、一人で
電車に乗り落柿舎の句会に行っていた。吟行
にも積極的だったが、足腰が弱ってきて遠慮
するようになった。
共働きの私たち夫婦が食事を作れない時は、
親子丼を作り孫に食べさせてくれた。孫を可愛
いがるやさしいお爺ちゃんだった。
白萩のつめたく夕日ごぼしけり
上村占魚
借景の叡山揺れて萩揺れて
つじかりん
萩咲いて埴輪の猫が笑ってる
火箱ひろ
たかはしすなお
写真 すなお・萩の花
Z世代
東京圏に住む社会人二年目、一人暮らし
の二番目の孫息子が、九月の連休に帰り、
共にランチをする機会があった。
その時の話で、自炊の食費が週に二千円
程と聞き驚いた。会社帰りにスーパーの値
引き商品を買い、間食はなし、主食の米は
ふるさと納税で賄い、弁当はおにぎり持参。
「そんな節約して体壊さない?」と言った
ら、「大丈夫、先日の健康診断ではどこも悪
い所はなかったし、体年齢は二一歳だった」
と笑った。
そう言われてみれば、学生時代はアトピ
ー気味で吹き出物があった顔が、つやつや
肌に変わっていて、男ぶりが上がっている。
飽食より粗食の方が、体に良いのを体現し
ているのを目の当たりにして、飽食に耽る
自分を恥じた。
「合コンとかも行くの?」と聞いたら、
「おおー!おばあちゃん直球、今はそんな
文化はないし、合コンなんて死語だよ」と
返された。今どきの若者は雑草みたいに、
逞しくて堅実だと感心したことしきり。
波戸辺のばら
写真 のばら・ねこじゃらし
季湖さんからの お便り
写真 季湖
この夏の厳しさ、カマキリの姿を見ることが
めっきり減りました。
特に8月に入ってからは見かけない日が
何日も続きました。
カマキリもそうですが、テントウムシ、アリ、
カタツムリ 、ダンゴムシ、、、等々もかなり少なかったです。
例年より頻繁に見かけたのはカナヘビです。
カマキリも忘れたわけではアリマセン。
みんなもう羽化してすっかり大人。
立派な羽で遠征しているのでしょう。
願わくば、わが家の庭で卵鞘を残して欲しい。
そして9月。
ニホンアマガエルが来てくれるようになりました。
日中、外置きのゴムの木に最初は一匹、それが二匹になり、
猫と同じように香箱座りするところもキュンです。
たくさんの写真を送ってもらったのですが、厳選して載せます。
と言ってもどれもかわいいので、枚数が多くなりました。(すなお)