繭玉抄

林田麻裕

 

三つ編みがとっても似合うお客さんきっと心ははたちのままね

 

悲しみの天気予報があればなあすること全部終えておくのに

 

この恋はもうすぐ終わるその日でも私はきっと体操をする

 

新鮮な言葉をいつも使いたいたとえばはねる海老そのように

 

「温かいものをみなさん飲んでください」とラジオの声の温か

  歌仙「かたまるや」の巻

                     連句部(おーたえつこ・辻 水音・波戸辺のばら・つじあきこ)  

                             消しゴム版画 辻 水音  

かたまるや散るや蛍の川の上      漱石

廃線跡に開く夕顔           のばら

すれ違うロープウェイに雨がきて    水音

信号のない空を走るわ         あきこ

月の宴酒を吞めないもの同士      えつこ

  どっさり届く丹波大栗        のばら


芋饅頭ふるさと自慢われ先に      水音

風やわらかにふたりの時間       あきこ

くっついてうつし合ってるカゼの菌   えつこ

墨香満ちて寺町辺り          のばら

地下街はマリオの世界遊ぼうよ     あきこ

煙突抜けて火星をめざす        水音

寒月に老人と犬凛と立ち        のばら

氷の穴に釣り糸垂らし         えつこ

週三のヒップホップとライザップ    あきこ

  シャワーのあとのロカボクッキー    水音

お座りが上手にできて花の庭      あきこ

新入生で断トツのっぽ        水音

遠霞燧ケ岳は双耳峰          のばら

竜宮城に繋がる池塘         えつこ

ルーペ持っておにぎり持って辞書持って あきこ

フンコロガシの収集いちず      水音

暮れなずむ質屋の軒の吊り忍      のばら

百物語怖すぎて泣く         えつこ

キャンドルは青くて湖の色に似て    あきこ

スピード狂のバイクの背中      水音

道を逸れママに内緒の天城越え     のばら

 砂漠のどこか秘宝は眠る       えつこ


桐箱にロマネ・コンティ月煌煌     水音

銀の小皿の椎の実噛んで       あきこ

竜田姫糺の森でかくれんぼ       えつこ

みな一斉に「おかえりなさい」    のばら

癒されてゆくわたくしの応援歌     水音

春大根のいと瑞々し         あきこ

花守は古木にそっと腕伸ばす      えつこ

 ドクターX雲雀野闊歩        のばら

季湖ワールド  クビキリギスの脱皮

          写真 季湖

こちらはカマキリ……ではなくクビキリギスです。
成虫で冬眠冬越しをする珍しいバッタの仲間です。
ノコギリソウの花から花へ、また茎へと移動しながら静かに過ごすこと2週間。
弱っているのかと心配しましたが、立派に脱皮しました。
その時を待って力を蓄えていたのでしょうか。
脱皮するには相当なエネルギーが要るそうですから。

 

 

 

 下の写真は脱皮翌日。

しっかりした身体つきになりました。
おめでとう)/ 


あ、それから
クビキリギスはクビキリギリスの間違いじゃないかと思われるかもですが
「クビキリギス」で正しいんです。ややこしいね 。

 

いま歯医者さんです。

 

カマキリの画像また送りますね。

多すぎて選べない。   (カマキリの画像は、つれづれに載せます。)


季湖さん、スマホの調子が悪いなか、たくさんの写真をありがとう。

季湖さんが思っているような並べ方でないかも、ごめんね。(すなお)