カマキリℓσνє

 

カマキリℓσνєは継続中ですが、今年の夏は

本当に厳しく餌になる虫も少なくて、9月半ば過

ぎに見たのが最後。
今シーズンは庭で卵鞘を確保するのは難しいか

とあきらめていました。

ところが!
見つけたんです。日を置いて三個。
三個とも地上から30cmほどの低い位置に産み

付けてありました。
ということは、今年の雪は少ないのかな?
「卵鞘の位置が高いと、その年は雪が多い。低い

と少ない」なんて昔から言われていますよね。(

能的に雪に埋もれない位置に産み付けるから)

来年5月が楽しみです。

       松井季湖  写真季湖・カマキリの卵鞘

 



       菊

 誰にあげても喜ばれる甘い柿が、今年は20個

ほどしか採れなかった。採れた柿は表面がぼこ

ぼこで剥くと中に傷がある。それを取り除くと、

小さな小さな切身になる。それでも甘くて美味し

くて「器量が悪いけど、甘いね。」と言いながら食

べている。そんな柿の事をエッセイにしようと思っ

たが昨年の11月に書いているので、今回は菊。

 そういえば我家の庭には菊が植えてない。以前

は半分が芝生で半分が日本庭園風(?)だった

ので、花壇らしきものがなかったからかな。

 実家の庭には、父母が植えた菊が咲いていた。

花壇らしき所の端とか金木犀の下とか。深紅の

花びらに真ん中が黄色とか、渋いオレンジの花

びらのまわりを白く縁取った菊など種類が豊富

だった。塀がフェンスだったので母が庭に居ると、

道行く人がよく褒めてくれた。そんな時嬉しそう

に菊を剪ってあげていた母の笑顔が懐かしい。

     芸に老い芸に生きてしけふの菊

        武原はん女

    家族写真ひとり幼く菊日和

        火箱ひろ

    菊の香やあの娘にとどいている筈の

        はしもと風里

           たかはしすなお  写真すなお・ 


        御射鹿池

 

茅野市奥蓼科の山間にある、御射鹿池は

多分、日本一有名な溜池だろう。東山魁夷

の絵「緑響く」を目にしたことのある人は

多いだろう。池の畔に佇む白馬がモチーフ

の日本画。この池を晩秋に訪ねる機会に恵

まれた。落葉松の木々に囲まれたこじんま

りとした池には、大勢の観光客やカメラマ

ンが画伯の描いた世界を写真に収めようと

盛んにシャッターを切っていた。

 八ケ岳山麓の標高1500メートルの地

に山からの水を温めるために、昭和初期に

築かれた農業用ため池で、4キロほど下っ

た笹原地区の稲作を支えているとのこと。

大変な難工事だったであろうと想像する

と、先人の生きるための農業や稲作に対す

る情熱に心打たれる。この夏は令和の米不

足と騒いでいたが、消費者はもっと謙虚に

感謝する気持が必要ではないだろうか。

 

     波戸辺のばら

          写真 のばら・御射鹿池