ヴィーナス

この集合住宅に引っ越して十年目に入り、

機嫌よく暮らしてます。エントランスにサン

ドロ・ポッティチェリ『ヴィーナスの誕生』

の絵画が掛かっていて、「ここにこれ合う？」

って今も突っ込まずにはいられません。

　この場所は学童の集合や遊び場で、野菜販

売の日とか外来の人と話したりと、こういう

行き交う人たちもそのいわゆるヴィーナスの

全裸の体を気にとめるふうでもない。なんた

って築５５年にもなるのだから、名匠の名作

が目玉として掲げられた頃は、相当面白がら

れヤジられもしたのではないかと思います。

　息子は私たちがいなくなればここは売り払

うとぬかすが、タバコの臭いがしみ込んだ薄

汚れの物件がそう簡単に売れるものかね、し

らんけど。それにしてもヴィーナスさん達っ

て美しいまま永遠なんだよねぇ。　　

辻水音

　　　写真　水音　ヴィーナスの誕生

　　　写真　すなお・近所の公園の桜（3月22日撮影）

　　　　有終と巣立ちと

仕事を引退した夫の慰労会と、就職で東京

に行く孫の歓送会を兼ねて、息子夫婦と娘夫

婦が合同で一席設けてくれた。

　我が家では滅多に食卓に上らない鰻尽くし

の懐石料理。子どもの頃、秋刀魚のかば焼き

を今日は鰻だよと食べさせられていた、大人

になった孫たちが、神妙に嬉しそうに食べて

いる様が何とも可笑しい。多分、集った全員

が鰻をコースで食べる贅沢は初めてだろう。

　宴の最後に夫は感謝状と記念品をもらい、

感激していた。内助の功ということで、私も

花束とプレゼントをもらった。イケメン？の

孫がプレゼンターなんて面映ゆい。

　食事が終わってみんなで仏光寺辺りを散策

して、お腹も心も満ち足りた幸せな春の一日

だった。

　　　　波戸辺のばら

今月も素敵な瓔さん達に会えました

ありがとうございました。

昨夜は久しぶりにハンドネオンのライブに

行きました。小さな小さな山の上の会場で

すが、昨年世界大会で優勝したと言う早川

純さん。

タンゴの世界観に酔いしれた月の夜でした。

今日のお昼は畑の菜花と

大根の花の蕾を胡麻和えに

少し苦くて春ですね

ついでに葱坊主の天ぷら癖になります。

ではまた