繭 玉 抄

    林田麻裕

 

美しい花の名前が分からない君の名前をつけていいかな

 

「恋人は俳句です」って言う男子いつか俳句は愛人になる

 

哲学の本を読みたくなる歌だ命を見つめたくなる歌だ

 

最近は伯父の笑顔を見ていない辛いカレーを作ってみよう

 

父は今電子レンジで目玉焼き一人川柳作りにやにや

繋がる五七五⑱

      おーたえつこ   消しゴム版画 辻 水音

一茶、修行中、伊予の国では、粟田樗堂のもとでお世話になっていました。

 

伊予俳壇の第一人者で、一茶より十五才ほど年上。

  正月の子どもになりてみたきかな     一茶

(お正月は、子どものころはほんとに楽しいものね)

   兎をつくれ春の初雪          樗堂

(雪兎、可愛い脇句)

  山かぜの末は柳に嵐して          堂

   雲横をれし(横たわる)日の出ながむる  茶

      •

      •

      •

  かかるとき野分の月のうち曇り       堂

 

   鐘たてよこにうねる萩原         茶


塩づとの背なに冷や冷やこぼれけり     堂

(塩づとは、何か塩漬けにしたものの包み。背負っているそこから水分が漏れたか、冷たい)

 夢見しやふに酒のさめ際         茶

ぬつぺりと真昼の花の天気にて       堂

 峰かふもとか法螺の聞こゆる       茶

 

 ここから、歌仙の裏に入るのですが、ここに樗堂を訪ねてお客さんがやってきます。松山

の俳人、麦士という人です。今歌仙やってんだ、やってけよ、って言われたようです。

 

 覗くとて蜂にさされし小柴垣       麦士

(ちょっと覗いたら蜂に刺されちゃったよ。連句に巻き込まれたのが蜂に刺されたってこと?()

  髭にくむとは知らず恋する        堂

(彼女に頬ずりしたら、髭が痛いと言われた。自分の髭が痛いとは知らなんだ。)

 夜(よる)夜中燗鍋の下吹き付けて     茶

(彼女は一生懸命、火をおこしてお燗をつけてる)

  馬を葬る片浦の月            士  

(完全に恋が葬られた。)

 

ここで、麦士は帰りました。

 

 ここは、月の座ではありませんが、前にずらしても良いそうです。それでも、前過ぎる。

たぶん、花の座や月の座は大切なお客様に詠んでもらうということで、もう帰るという麦士

のために早めたのでしょうね。

 何句か飛ばして

 

  だまって居るがおもしろき日や       茶

 二親の不得心なる妻呼びて          堂

 

  ひとの休むに何を田へ出る         茶


 親が気に入っていないお嫁さん、一茶はそちらに心を寄せる。みんな休んでいるのに田ん

ぼに出るお嫁さん。家にいても居心地が悪いから。かわいそうに。って、故郷を追われたわ

が身に引き寄せてますね。

 名残折は、一茶にほぼ長句が回っていません。短句ばかり詠んでいます。最後の三句、

 

   風呂にびたびたさはるやまぶき       茶

 (露天風呂にやまぶきの枝が風で揺れて水面をびたびた叩く)

  馴染みあるむつ田は花の這入り口       堂

(むつ田は吉野山麓。ふもとで露天風呂に入って、翌日吉野山でお花見)

   喜六がよみし山はあの山          茶

(喜六は歌人佐川昌俊のこと。「吉野山花待つ頃の朝な朝な心にかかる峯の白雲」という歌

がある。一茶は、ちゃんと和歌も勉強してますよ、と示しているよう。)

 

 

 結局、一茶は月の句も花の句も詠ませてもらえていません。短句ばかりだし。ここでの一

茶はお客様ではなかった。修行中、勉強中の居候なのですね。主とそのお客人の引き立て役

になるべき存在なのです。一茶、鍛えてもらっているのですね。

響子さんからのローゼル 色々

     写真 すなお

 

今年は響子さんからいただいたローゼルの話で時々盛り上がった。

「咲いたよ!」「まだだよ(/ω\)」「咲きだすのはもっと遅くだって。」なんてラインした。

そのローゼルの咲き方や食べ方などを見てください。

先ずはローゼルの萼と虫。

咲き始めのローゼルと、今のローゼル。

鉢植えのローゼルは赤色が薄い。地植えは真赤だ。

それから後は、葉っぱのお浸しや収穫してからのジャム作りや塩漬けです。

葉っぱは、とても酸っぱいのですが豚肉と巻いたりしたら美味しかったです。

夏バテの身体に効いた。

水音さんのローゼル

 「ローゼルのシロップのみました~、

 ちょっと酸っぱくていい感じ、

 赤い色がドキッとするね。」

ローゼルのシロップてどうやって作るのだろう。 

  水音さん、教えて~❕

 

 

恥ずかしながら説明します 実が被ってるものをはずし

砂糖をいれ沸騰、あっと言う間に真っ赤になったので

数秒で火をけしました。冷めてからこっぷに六分目と炭酸を注ぎました。
おいしかったよ、夏だったらよかったのにね。
剥いたものは種を採ろうと干してます。
どうも失礼しました