季 湖 ワールド 虫の季節到来
芍薬の蕾にトリプル蟻さんがごっつんこ
季湖さんの虫への愛情がたっぷり。
5月の孵化が楽しみ、
エゴノキに蟷螂の卵鞘
そんなこんなの春の日々
蟷螂の赤ちゃんが生まれたら、見せてね。
繭玉抄
悪口も愛の言葉もドイツ語で無表情なら同じ言葉ね
作曲が僕もできたらいいのになこの恋心何かのために
明日の朝起きたら君は笑うだろう笑顔職人の僕のメールに
結婚はしていますかと言うことがこんなに難しいことだとは
まだ朝の八時なんだがお腹鳴るコントロールができない楽器
林田麻裕
繋がる五七五⑤
おーたえつこ 消しゴム版画 辻 水音
今年の大河ドラマで大活躍の源頼朝も、連句をしています。
頼朝は、歌人として名高い源実朝のお父さんだけあって、和歌も上手だったみたい。新古
今和歌集に、
道すがら富士のけぶりもわかざりき晴るる間もなき空のけしきに
(道中、富士山の煙がよくわからなかったよ。ずっと曇り空だったから。)
とか、載っています。藤原定家が載せたんだから、きっと名歌?!
さて、その連歌、お相手は、やっぱりドラマで活躍中の梶原景時。
連歌果てて人の寝たりけるに
連歌師は皆ふしものになりにけり 右大将頼朝
と云ひければ
何木をとりて枕にはせん 梶原景時
大勢で連歌の会を催していたのですね。「ふしもの」というのは、この時代の連歌の決め
事で、お題みたいなものです。「今回は植物でいきましょう」とか、「白いものと黒いものを
交互に入れましょう」とか、「頭の文字をイロハの順で」とか。で、その「ふしもの」と伏
して寝てしまうということを掛けているのです。
景時の歌の「何木をとる」というのは、そのお題が「木」だったわけです。作る句には、
全部に絶対、「何とか木」って入れなきゃいけなかった。連歌のあいだ中、木のことばかり
考えていた人たちは、夢の中でも木にうなされてるかも(笑)。
もうひとつ。
橋もとの君には何かわたすべき 頼朝
ただそまかはのくれて過ぎはや 景時
これは、上京の途中、橋本宿(浜松あたり)で、遊女に囲まれて、贈り物は何が良いかな、
なんて鼻の下を伸ばしている頼朝。贈り物をわたすのと、橋をわたるのが掛かってる。なん
だか、大泉洋演じるあの女たらしの頼朝を彷彿とさせますねえ。
そこで、中村獅童、いや景時は諫める。「そま」は丸太。杉の丸太の皮でもくれてやっ
て、日が暮れちゃうからとっとと川を通り過ぎますよって。
二人は仲良し。