繋がる五七五③

      おーたえつこ   消しゴム版画 辻 水音

 連句のことを書こうとしているのですが、もう少し、和歌にお付き合いください。

 

  わが里に大雪降れり

大原の古りにし里に降らまくは後 天武天皇 

(わたしのところに雪が積もりましたよ。田舎のあなたのところより早かったでしょ) 

  わが岡のおかみにいひて降らしめし

雪のくだけし其処に散りけむ 藤原夫人

 (わたしのところの神様にお願いして降らせた雪のかけらがそちらに散ったんでしょうが)

 

 

 万葉集です。天皇の歌とそれに対する返歌です。うまく付けられるか、どきどきしそうですね。

  あかねさす紫野ゆき標野ゆき

野守は見ずや君が袖ふる 

          額田王

  

  紫のにほへる妹を憎くあらば

         人妻ゆゑにわれ恋ひめやも 

            大海人皇子

 


 こちらは、教科書でも習った組み合わせ。あら、大海人皇子、これも天武天皇だ。

人の奥さんにちょっかいを掛ける人ですね()

 もともと、和歌はひとりぼっちで作るものではなかった。これらもみんなが集まっているところで、

わいわいやりながらやり取りしたのでしょう。

上手にやり取りできたら、まわりも盛り上がるし名誉にもなる。

 

 平安時代の宮中では歌合せなんていう遊びも流行った。有名なエピソードがありますね。

  忍ぶれど色に出でにけりわが恋は

       ものや思ふとひとのとふまで 

                 平兼盛

      VS

  恋すてふ我が名はまだき立ちにけり

       人知れずこそ思いそめしか 

                 壬生忠見

 

 


遊びと言っても、歌合せは歌合戦、戦うんです。

僅差で負けた忠見は、ものを食べなくなって死んでしまい、

幽霊になってこの歌を口ずさみながら内裏を彷徨ったとか。

まあ、実際はそんなことなくて、その後も元気に良い歌を詠み続けたそうですけどね。

でも、五七五をやり取りすることに人生を懸ける人々がいたんですね。

繭玉抄

友だちになってほしいなそのままの言葉を言えばいいだけなのに

 

父さんは有給休暇父さんのまつ毛こんなに長かったっけ

 

恋すると母さんの声聞こえないひたすら道が明るく見える

 

どの辞書を見ればあなたの言うことが私の胸に落ちてくるのか

 

あなたってほんとは日本人じゃないこんなにキスが好きなんだもの

 

 

 

林田麻裕

 

 

季 湖 ワールド

今年もガレット・デ・ロワを楽しみました。

切り分けたガレット・デ・ロワのなかには「フェーヴ」と呼ばれる陶製の小さな人形や小さな陶器が1つ入っ

ていて、フェーブが当たった人は王冠を被り、 王様や王女様としてみんなから祝福を受け、その幸運が

1年間続くといわれる縁起と運試しのお菓子です。 

長女と私はこれまで複数回当たっていますが、夫と次女は未経験。今年こそ次女に!
と念じつつフォークをすすめたら、コツン!あらら、、、私に当たりました。

歴代フェーヴの並ぶ食器棚の一角に、今年のフェーヴも無事おさまりました。


     ガレット・デ・ロワ紅茶はやさし湯気たてて
                季湖

 

 

遅ればせながら、、、皆さま、時節柄くれぐれも

お身体大切に、良い年にしましょう。

 

 

 

 

 

 残しておいた去年のカレンダーを切って、

仕事用のメモ用紙を作ろうとし始めたのですが、

あ、そーだ!今日は二日、書き初めの真似事でも、、

と思い立ち百均の筆で書きました。

 

      季湖


   雪と蠟梅、綺麗だな。

   キムチうどんも美味しそう。

   季湖さんの所は、今年は雪が多かったことだろう。(すなお)